中国語学習モデルの電子辞書は欲しいけれど、予算はそれほど割けないと言う人もいるでしょう。ただ現実には、外国語の学習モデルは、通常3万円近くします。さすがにちょっと高い気がしますよね。これくらいの値段がすると、ちょっとためらってしまいます。電子辞書はあきらめて、他の電子機器をと考えてしまう人も多いでしょう。
しかし、1万円以下から1万円ちょっとの値段くらいで購入可能ということになれば、状況は違います。そのくらいで購入できるなら、中国語の電子辞書を買っても良いですよね。そして、このくらいの価格帯のモデルは、実際に存在します。
紙の中国語辞典も結構いい値段がする
格安モデルの電子辞書の話をする前に、中国語の紙の辞書について簡単に触れておきましょう。
そもそも紙の辞書でも、本格的な中国語辞典は、それなりにいい値段がします。小学館の中日辞典だと、6,615円もするのです。中日辞典と日中辞典をあわせて買うと1万円をはるかに超えてしまいます。つまり、1万円で買える電子辞書があれば、そのほうが安いのです。
まあ、初心者向けの学習辞典なら3,000円弱で購入が可能なんですけどね。中国語は語彙が多い言語なので、はっきり言って3,000円レベルの辞書では見つからない単語が多すぎるのが現実です。実用的なものをと考えると、1万円はかかると考えてください。
ちなみに小学館のこの辞典は、10万語収録しています。語数からすると、中辞典と言っていいでしょう。市販の電子辞書には、この中日・日中辞典が収録されているものが多いようです。
1万円前後の現行の中国語学習モデルは2つ
さて、これを書いている時点では、1万円前後の中国語学習モデルは2つあります。一つはキヤノンのモデルで、もうひとつはシャープのモデルです。
型落ちのモデルを含めると、もう種類少し多いのかもしれません。何にしても、主流は上の2つです。
電子辞書の中国語辞典で手書き入力は必須
価格的にはキヤノンのモデルのほうが安いのですが、個人的におすすめするのは、シャープのPW-AC30 です。価格的には若干上なのですが、圧倒的に優れている点があるのです。
何が優れているかと言うと、手書き入力でも調べることが可能なのです。付属ペンでパネルに調べたい字を直接書いて、意味を調べることができるのです。
これは小さいことだと感じるかもしれませんが、中国語辞典に関してはこれが大きな差になります。なぜ手書きが大事かと言うと、これが無いと中国語の単語はとても調べにくいからです。
手書き入力ができない場合、中国語の単語を調べるには主に2つの方法があります。一つはピンインと呼ばれる発音記号から調べる方法です。初学者向けの教材には、高い確率でピンインが振ってあります。そして、これを使えば、英和辞典と同じ要領で、アルファベット入力で調べることが可能です。ですから、ピンインがある場合は中国語の単語を調べるのは難しくありません。
ただ、この方法は、ある程度レベルが上がると実用的ではなくなります。というのも、教材にピンインが振られなくなるのです。あるいは、中国に行ったときに、看板やメニューにはピンインは振られていません。ですから、ピンインから調べる方法は、役に立たなくなるのです。
もう一つの方法が、漢和辞典と同じ要領で調べるやり方です。漢字の片と画数で調べる方法ですね。この方法ならピンインが無くても調べることは可能です。しかしこの方法が非効率なのは、多くの人が知るところでしょう。画数を数えるだけでも一苦労です。それに、漢字のどの部分が片なのかわからないことも多いですよね。学生時代にうんざりした人も多いはずです。
これらの方法に比べると、手書き入力で調べる方法ははるかに優れています。ピンインが振って無くても調べることが可能ですし、画数を数える手間も要りません。ですから、中国語モデルの電子辞書では、ピンインに加え、手書き入力できることが重要なのです。
以上のような理由で、PW-AC30 と言うモデルをお勧めします。価格的には1万円を若干超える程度のようです。キヤノンのモデルと比べると、2,000円程度は高いみたいですね。それでも、その価格差を補って余りある機能があると考えられます。
■ SHARP 中国語手書き対応 コンパクト カラー電子辞書 ブラック系 PW-AC30-B
手書き入力可能なSHARP PW-AC30。手書き入力可能なモデルでこの値段なら、かなりお買い得だと思います。
コンテンツは必要最低限
最後に気になるコンテンツですが、中国語と英語と日本語の必要最低限のものしか入っていないと考えてください。3万円近いモデルと比べると、コンテンツが貧弱な印象は否めません。ただ、実用上はまったく問題ないだろうと思います。高い価格のモデルは、正直に言って、必要ないと思われるコンテンツばかりですから。
具体的に書くと、PW-AC30 には、以下のようなコンテンツが入っています。
・ 漢字源
・ パーソナルカタカナ語辞典
・ ジーニアス英和辞典
・ ジーニアス和英辞典
・ 中日辞典
・ 日中辞典
このほかに、旅行会話のコンテンツが7つ入っています。ちなみに、中日辞典・日中辞典は上で紹介した小学館のものです。
旅行系を除くと、コンテンツの数としては、たったの7つです。しかし、必要最低限のコンテンツは、しっかりと入っていることがわかるでしょう。
中国語を学習するために購入するのなら、まったく問題は無いはずです。中国語旅行会話のコンテンツもあるので、旅行会話目的でも問題ありません。
また、ジーニアスはとても評価の高い学習用の中辞典です。英語の学習用としても、基本的には問題が無いと考えられます。
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